RADWIMPS 『絶体絶命』

この『絶体絶命』アルバムは、3.11後に作られたということで震災を意識したタイトルになっているのです。
“絶体=糸+色+体=いとしき からだ”、“絶命=糸+色+命=いとしき いのち”というダブルミーニングになっています。
このあたりもさすがだなと思わせてくれますね。
楽曲でも『DADA』や、『狭心症』、『救世主』など何故こんなことになってしまったのかという神に対する怒り、絶望が歌われています。
『絶体絶命』以前のRADWIMPSの楽曲は常に「自分」と「あなた」であったり「僕」と「君」という世界観で歌われている楽曲が多かったのですが、このアルバムでは「あなた」という対象は神に向いており、それ以前の作風とは大きく異なっているのです。
この点からも、このアルバムが震災の影響を色濃く受けてリリースされたものだということが分かると思います。
このアルバムで好きな曲はいくつもあるのですが、まずは『DADA』についてです。
オープニング頭からスネアロールで何とも言えない高揚感があり、歌い出しから徐々にカオスな曲へと流れ込んでいきます。
歌詞がまるで弾丸のように放たれ楽器と絡み合っていますが、やはりこのバンドの演奏力は凄まじいと感じさせられる一曲です。
次に『狭心症』です。この曲は何とも言えぬ異様な存在感があります。
臨界点まで音数を限界までに切り捨てて、それ故に臨界点で爆発的な殺傷力を持って鼓膜に突き刺さってくるのです。
この曲の野田洋次郎の歌声も今までに聴いたことがないような咆哮に近いもので、聴いていて辛いようななんともいえない気持ちになります。
このアルバムは楽しい曲も辛い曲も色々と入っておりバラエティーに富んだ作品ともいえますが、気軽には聴けない、ただ素晴らしいアルバムです