石垣勝治のデビュー作『コザの街のKATSUJI』が大好きです

沖縄旅行中にジャケ買いしました。
「なんくるないさ」「マイファンキー島袋交差点」の2曲はピアノのスイング感が軽やかで、つい鼻歌をしたくなります。
「コザの夜」はエレキギターの歪み具合が荒々しく、行き場の無い衝動の迸りが伝わって来ます。
痛々しい恋模様を振り返る「月の出の遅い夜に」「何処へ行くオキナワンボーイ」は、年を取ってから良さが分かりました。
「失業手当」は高田渡の原曲に比べて楽観的に歌われており、どことなく干し草の匂いを感じさせます。
「はえ縄の歌」は明るい労働歌で、ウチナーグチのリズムが耳に心地良く響きます。
「穴」では色っぽい歌声に何もかも忘れて身を任せたくなります。
「人生」では訥々とした弾き語りに涙を誘われます。
酒、歌、女という煩悩を極めた先に無為の境地が開けるのでは?と思わせる深遠な歌詞に感服しました。
ロバートジョンソンのウォーキンブルース風のバックに乗せて、女という愚痴っぽい生き物の生態をつぶさに歌い上げた「何んだわけ?」は最高です。
この曲はクレジットこそ無いものの、憂歌団のギタリスト内田勘太郎が演奏に参加しています。
手癖丸出しのドブロギターの音色にブルース魂を感じてゾクゾクしました。
全10曲という小品ではありますが、ブルースありロックありフォークあり、熱気溢れる沖縄の日常をパンチの効いた声で活き活きと歌い上げた傑作です。