凛として時雨 『i’mperfect』

このアルバムは2013年にリリースされた作品です。
それぞれメンバーがソロ活動を行ってからリリースされたものであるために、ただやみくもに楽曲を集めたというよりは、メンバーがソロとは別に、凛として時雨というフォーマットにどのような楽曲を落とし込むのかということにフォーカスを当てた作品であったのではないかと思います。
というのも、その前作『still a Sigure virgin?』と前々作『just A moment』では、エレキギター、ベース、ドラムの他に、アコースティックギターやピアノ、シンセサイザーなど様々な楽器を入れることで、凛として時雨というバンドの表現の幅を広げていたという印象を受けていたからです。
しかし、このアルバムでは、凛として時雨という3ピースのバンドの枠組みに拘り、どこまで表現できるかという挑戦をしていたように思います。
それゆえ、このアルバムではベースボーカルである345の声に以前よりも存在感があり、全体を通し、女性ボーカルを目立たせることでよりポップにまとめあげられてると思います。
『abnormalize』はアニメ『PSYCHO PASS』の主題歌にも使われ、このポップに落とし込むということはバンドとしての表現の幅を広げるということにも成功したということでしょう。
しかし、ファンとしては、最後の曲できちんと我々が求めている凛として時雨像を提示してくれたことが何より嬉しいです。
締めくくりの『Missing ling』のラストでは、我々が求めるTKの轟音ギターを聴くことができ、やはり凛として時雨だというものを感じさせてくれます。
このアルバムは凛として時雨の表現の屈折点とも言える一枚ではないでしょうか。